こんばんは、サンクチュアリー本店の中村です。
今年のGWは行楽されている方が多い様ですが、サンクチュアリー本店では
基本、ご来店時にマスク着用をお願いしたり、入り口にある消毒剤を使って
頂いたりと、これまで通りの習慣をお願いしております。
恐らくはこれから2週間後に、感染者数がドーン!と 跳ね上がるなんて事も
あり得るかと思いますので、皆さん何卒ご協力の程 お願い致します <(_ _)>
さて・・・
次々と納車完了した事から、いよいよ新しいRCMをご紹介しようかなと思い
PCに向き合ったんですが、連休前納車を目指していて 唯一間に合わなかった
RCMが1台だけありまして、その作業を先にご紹介したいと思います。
ZⅡをベースに 兵庫県在住 M・Iさんの RCM-557(その3)です!
大渋滞を起こしていたエンジンの精密内燃機加工ですが、このRCMー557も
今回 大きく手を加えるメニューでオーバーホールを行っており、ここまでだいぶ
時間が掛かっておりましたが ほぼ全ての材料が揃って、いよいよ組み立てを開始。
手前にズラリ並んでいるベアリングは、クランクシャフトに組み込まれていた
メイン&コンロッド大端部のベアリングで、一般入手が出来ない特殊なもの。
今回このクランクは一度全分解をして、ベアリングを全て新品に総交換。
圧入で組み立てする際 同時に気筒間位相の狂いも直し、最後に芯出し確認して
仕上げた、フルリビルドクランクシャフトです。
ダイナミックバランスを施されたクランクとまでは行きませんが、それに近い
フィーリングで軽快に回るフルリビルドクランク・・・
組み立てクランクは外から中の状態を見る事が出来ませんけど、案の定と言うか
かなり消耗してる個体が増えてまして、ここ数年 このリビルドメニューの頻度は
かなり増えて来ているんです。
低振動で滑らかに回るクランク・・・ 魅力ありますよね~・・・ (^^♪
ミッションは大変 状態良し!
スナップリングやベアリングなどの消耗品だけ交換して、常時噛み合いドックの
配置を適切にすべく、精密シム調整を施してケースセットしました。
合わせたクランクケースをひっくり返し、今度は・・・
トロコイドローター式のハイプレッシャーオイルポンプKITを組み込みます。
このオイルポンプ、お陰様で大変引き合い多く 本当にありがたい話なんですが
次から次へとオーダーを頂いており、常に品薄と言う状況が続いておりました。
このRCMー557分も だいぶ前に内注で「1個回して」と頼んだものですが
随分と待ってようやく回って来たんです。
このトロコイドローターポンプの性能は、もう皆さん おわかりですよね。
少し前に油圧測定のセンサーを用いてフルコンに繋ぎ、シャシーダイナモ上と
実走ロガでの測定をして貴重なデータが収集できたんですが、ギヤポンプとは
全く違う特性で、特筆すべきは何と言ってもエンジン回転の下降時・・・
ギヤポンプはエンジン回転が下がり始めると一気に油圧が落ちちゃうんですが
トロコイドは残圧を残しながら ゆるやかに下がって行く・・・
だいぶわかって来たんですが、ギヤポンプだとオイルクーラーを取り付けした
車両の場合、オイルクーラーコアの中をオイルが殆ど流れてないと思われます。
対してトロコイドポンプはコア内をビッシリオイルが充填されて流れてる様で
故に、あれほど油温を下げる効果があったんでしょうね・・・
このオイルポンプの比較検証は今後も続ける予定で、もっと凄く面白いものを
見せる企画がありますから、皆さん楽しみにしていて下さいね~! (^^)/
少し目を離したら、シリンダーヘッドまで搭載されておりまして・・・
うれしいやら・・・ 悲しいやら・・・ ( ;∀;)
アッと言う間にエンジン搭載まで行ったんですが、ここからもまだ作業メニューは
沢山ありまして、ちなみにこの時点で4月も半ばを過ぎた頃・・・
う~~~~ん・・・
このあと一週間で 納車までは無理だよな~~~・・・ と、絶望 ( ̄▽ ̄;)
オーナーのM・Iさんは「バイクがもう1台あるから いいですよ~ ♪ 」と、快く
連休明け納車でもOKと承諾してくれたんですが
「いいお客さんだからこそ、なおさら申し訳ないじゃないかー!!」 (# ゚Д゚) と
一緒に担当してる郡メカに やつあたり・・・(苦笑)
それでもこの時点で、まだあきらめず・・・
気を取り直して、車体装備をどんどん進めましょう。
このRCMー557は、ノスタルジックなヴィンテージ感を残した18インチ
ホイール仕様のシャシーで、当時らしさの名残をコンセプトにして製作をして
いるんですが 「良いパーツは別!」と言う M・Iさんの明確な思考があって
例えばこのBremboラジアルポンプマスターなども その一つ・・・
クラッチも油圧化しており、同じくBremboラジアルマスターをチョイス。
どうしても捨てられない「進化」は 迷わずに採用すると言う、そんな考え方を
前面に出したスペックなんです。
ステップは徹底的に優しいポジションを追求・・・
ここはナイトロレーシング製のZRX1200用を使い、アダプタープレートを
削り出しでワンオフしてリクエストに応えたんですが、実はここが意外な伏兵で
予想以上の苦労をしました・・・ (;^ ^Aフ~
ペイントが完了した外装パーツを取り付けられたのが、連休の入り口直前・・・
うぅ~~~む
ダメだぁ~~~・・・
ヘッドスライディングで突っ込むも、アウチーっ!
あ、 アウチって アウトって意味ですよ。
今アウチなんて誰も言わんか・・・ ( ̄▽ ̄;)
M・Iさ~ん!
RCMー557は完成して 既に撮影まで終わってますので、次回バッチリ
お見せしますね!
そして、連休明けに登録してロードテスト・・・
もう少しお時間かかりますが、頑張りますので よろしくお願い致します。