こんばんは、サンクチュアリー本店の中村です。
ここに来て、最近買えない難易度ナンバーワン機種になりつつある? Z1-R。
MK-Ⅱは相変わらず見つからず、Z-1もだいぶ苦戦する様になって来ましたが
最近急に見つからなくなったのがZ1-Rで、うそ~・・・( ̄▽ ̄;) と言った
感が強く、結構ショックを受けております。
今回のA・Kさんのベースマシンは、少し前に購入しておいたストック車両で
「あぁ Z1-Rもいよいよか・・・」 と、感慨深い想いで製作が始まりました。
佐賀県在住 A・Kさんからオーダー頂きました、RCM-576 Z1-Rです!
いつものフレーム補強専用 & レイダウン治具を用いた作業は、他のRCMでも
数多くご紹介してますから省きましたが、肝心要となるフレームへの各種溶接は
サンクチュアリーが誇る専用治具を用いて 高い精度でフィッシュしております。
フレームへの溶接加工は思っているよりも難易度が高いもので、しかも精度良く
出来ているかどうかの見分けも 一見しただけでは中々判別しずらいもの・・・
ましてや、前後の足回りが取り付けされ エンジンまで搭載されて完成していたら
やり直すって言っても やる気にならないでしょうから、そんな失敗など無い様に
最初からしっかり正しく 高精度で仕上げておくのが 、結果的には一番経済的な
コースだったりするんです。
ステアリングヘッドパイプ、上下のベアリングはテーパーローラータイプの
ベアリングレースを圧入。
このレース専用ハンマーも、何十台、何百台と作業して来ましたから、だいぶ
いびつな形になってますねぇ・・・ (;^_^A
テーパーローラーベアリングのレースは、ひとたび圧入すると 叩いて抜く際の
引っ掛け部分がない為、ここ最近のZ系RCMではレースを叩ける部分を設ける
為に フレームヘッドパイプ内側の一部を予め削っておいてます。
ピンボケ気味でわかりにくいかも知れませんが、削ってある加工部が3か所ほど
それぞれ上下に設けられており、後々ベアリングを交換する時には そこを利用し
叩いて簡単にレースが抜けます。
以前はレースに溶接で肉盛りをして そこを叩いていたんですが、溶接はどこでも
簡単に出来ると言う類の作業ではないでしょうから、ここ数年のZ系RCMでは
ちょっとしたこの加工を必ず施す様にしているんです。
一つひとつの作業を、やり直す事のない様に進めて行く・・・
ステアリングステムは SCULPTURE製のオフセット35mm、通称 ”SP”ステムで
ショートオフセットの方を選択したのは、このRCMー576がアッパーカウルを
フレームマウント固定式にする為であり、ハンドルを左右に切った際にカウルとの
クリアランスを少しでも稼ぎたいが故でした。
その ”SP”ステムのシャフトに穴あけ加工を施し、ハンドルロック構造を設ける。
KZ系の、おなじみ横からシリンダーを挿入するハンドルロックは、挿入後に
遊びが多いとガタつきが出て、そのガタつきがロックシリンダー本体を徐々に
グラグラにしてしまうので、ここはなるべくビシビシな寸法を追求するんです。
これは人間で例えるなら、う~~~ん 床屋?・・・ ( ̄▽ ̄)
この作業もサンクチュアリーでは おなじみのシーンで、これで髪の毛を・・・
いや、 アルミ粉を飛散させない様に養生します。
ハンドル上に固定される左右スイッチには 回り止め用のボッチが設けられており
それが穴に入ってスイッチが回らない様になっています。
ハンドル側にあるボッチを削ってしまえば簡単なんですが、それだとスイッチが
動いてしまう事が多いので、純正同様 きちんと穴あけ加工を行うのが標準の作業
だと言えるでしょう。
今の内にと溶接してるのは、リアフェンダーレスKITのナンバープレートステー。
いいですね・・・ (^_^)
ちゃんと中村が教えた様に、肘などトーチを持つ利き腕を固定して溶接してます。
湯浅は 鉄&ステンレス物の溶接に関しては、佐々木とどっこいの腕前・・・
ぶっちゃけ、中村より上手いかも知れません(ほんとに)
唯一まだなのがアルミの溶接で、本人も悔しくみたいで 必死になって覚えようと
頑張ってましたが・・・
そんなね~~~
この道、5年や6年で一人前になれるんなら 誰も苦労しませんわ・・・ (;^ ^A
最低でも10年、数を熟す・・・ 絶対だと思います。
テールランプ取り付け角度を わずかに調整できる、サンクチュアリーメカブランド
リアフェンダーレスKIT・・・
このあと表面処理工程へと進みます。
さぁ!
試練のアルミ溶接へ・・・
アルミ溶接はね・・・ 薄い板物であれば、割かし何とかなるもんなんだよね。
RCM製作においては、もはや 歪まなければ良しと言うだけの水準ではダメ。
肉厚があるもの、あるいは肉厚なものと薄いものとを組み合わせたアルミ溶接は
熟練工でないと上手く行きません。
湯浅が全体の点付け溶接を終えた所で、本溶接は中村とバトンタッチします。
A・Kさ~ん!
このRCMー576はスペックから考察するに、まだまだお時間を頂きますんで
これから時々ブログでご紹介させて頂きますねーっ!!
中村に限界が来なければですが・・・ (;^_^A